大空を自由に飛びたい
人類は大昔から鳥類を見かける度に、「飛行」への飽くなき夢を募らせてきました。
現代では飛行機は国内・海外旅行時の移動手段としてもっぱら主流となっていますが、
業務用ではなく、「自分たちの夢を載せるため」の飛行機を作り続けている方々もいます。

これは、旧日本海軍が第二次世界大戦中に製造していた「二式大艇」を模型として再現し、
テスト飛行を行っている様子を撮影した動画です。

コードネーム「Emily」を持つ二式大艇は、開発当時世界最高の性能を誇る飛行艇と呼ばれており、
最大速度は実に465km/hにも達したそうです。
飛行機好きなら知らない人はいないと言っても過言ではない伝説の機種とも言われています。

川西航空機のクラブチームの方々が力を合わせ、
見事に模型二式大艇を大空へと飛び立たせることに成功しました。

往年の飛行機ファンなら涙なくしては視聴できない感動の1シーンです。
多くの外国人視聴者も、彼らのチームワークに惜しみなく賞賛のコメントを寄せています。


動画 携帯用動画(見れないかも)


(トラックへの積み方がw)



以下、この動画に対する海外の反応
(翻訳はプロの手によるもの)


■ お見事!!! オーストラリア

■ 素晴らしい! イギリス

■ 素敵な飛行風景だね。 でも、パイロットが下手くそだなぁ。 誰か彼に飛行機の操縦方法を教えてやれよ。 ギリシア

   ■ re:これはテスト飛行だったんですよ。 機体そのものが不完全だから仕方ありません。 投稿者

■ あっちゃ~~。  どっちの飛行シーンにしてもパイロットがまるでダメだね。 デンマーク

■ みなさん素晴らしい仕事っぷりですね!  次回の飛行テストはいつ実施される予定ですか? アメリカ

   ■ re:申し訳ありませんが、次回の予定はもうありません。大きすぎて管理が大変なんです。 投稿者

■ 日本最高。 ドイツ

■ これだけデカいんだから、機体に搭乗して飛行すればいいのに!! ロシア

■ 完成度の高い模型ですね。 私はエミリーの大ファンなんですよ。 みなさん本当にお疲れ様でした。 もっと皆さんの仕事を見てみたくなりました。 ちなみにどなたがお作りになられたのですか? そしてこのスケールの機体をもう一度作って販売するご予定はございますか? なんにせよ、ユーチューブが誇る最高の動画でした。 オーストラリア

■ すげえ……、マジですげえよ……。 アメリカ

■ うおおおお、これが日本の職人芸ってやつか!! ギリシア

■ なんて素晴らしい模型飛行機なんだ。 今までこんなに大きな模型を見たことないよ。 また挑戦してくれると嬉しいなぁ。 僭越ながら、ドイツから祝辞を述べさせてもらうよ。 ドイツ

■ これは素敵な一式陸上攻撃機ですね。 もう一回飛ばさないんですか? 爆撃機「Betty」すごく好きなんですよ。 以上、地球の反対側の国からコメントさせてもらいました。 オーストラリア

■ もっと上手に飛ばせるパイロットを探した方がいいと思うよ…。 ドイツ

■ もっと離着水に適した海面を探した方が良かったのでは? それにこんなに風が強い日でなければ、着水は無難に成功していただろうに。 なんにせよ、動画をアップロードしてくれてありがとう。 国籍不明

■ あらら、せっかくの機体が無残な姿に…。 次回はもっと上手に機体を飛ばせるパイロットを起用すべきだね。 そうすれば、最初の飛行テストよりは長時間飛行し続けられるだろうから。 フィンランド

   ■ re:100%同意。 バハマ

   ■ re:おいおい、彼らに敬意を払えよ。 国籍不明

■ 実に素晴らしい模型ですね。 私は第二次世界大戦時に製造されていた飛行機の大ファンなんですよ。  私は空軍の退役パイロットなんですが、6歳くらいの頃から模型飛行機を作ってましたね。 特に日本のBettyの模型がたまらなく好きでした。 青図面や部品を作っている会社はそちらにございますか? ご助力いただければ非常にありがたいです。 それでは失礼いたします。 退役アメリカ空軍パイロット・デイビッドより +6 アメリカ

■ どうもパイロットさんは機体をうまくコントロールできていないようだね。 本物と同じスケールの模型を飛ばすのが簡単じゃないことぐらいはわかるけど、まずは訓練用の模型でしばらく練習した方がいいんじゃないかな。 +4 オランダ

■ デカくてきれいなラジコン飛行機だなぁ! 湖での水上飛行機の飛行に制限はあるのかい? 水面のコンディションは航空機にとって重要だからね。 アメリカ

■ こんなに見事な模型を作るんなら、もっと腕の立つパイロットが必要でしょ!!!!! +69 ポルトガル

■ すげえよ! なんてきれいな飛行機なんだ! 今まで見てきた中でも最高の機体の一つだぜ! アメリカ

■ こんなに大きな飛行機を空中でコントロールするのはとても大変なことなのでしょうね。 お疲れ様でした! 香港

■ この素晴らしい飛行機を製作した彼らの仕事に対して敬意を表すよ! アメリカ

■ 日本人の仕事っぷりは完璧だなぁ。 国籍不明

■ なんて堂々と実用的に飛行する見事な模型なんだ。 ただ、気象条件が着陸に不向きだったことが残念だよ。 今度飛行テストを実施するときは、風が穏やかな早朝を選ぶべきだね。 なんにせよ、お疲れ。 南アフリカ

■ うおお……、すっげえ……。 日本人大好きだよ! オーストリア

■ 素晴らしい動画、素晴らしい飛行機、そして偉大な仲間達よ!! 本当におめでとう!! メキシコ

■ 素晴らしい仕事、立派な技術、そして素敵な動画でした! 外洋に着水させようとするのはあまりにもリスクが高すぎる作戦ですよ。 大型戦闘機ですらそれを成功させるのはほとんど不可能というハンディキャップを負っているのですから。 偉大なスーパーパイロット様は、まぎれもなく高評価に値しますね! スウェーデン

■ 本当にお疲れ様です。 たった一度の飛行のために結集された膨大な仕事に対して賞賛の言葉をおくるよ。 +22 アメリカ

■ 本物みたいに飛んでるなぁ。 一般的な模型飛行機みたいに電動型じゃないんだ。 うまくコントロールするのは確かに大変だけど、それ以上に自作の飛行機が飛んでるのを見るのはすごく楽しいよね! フランス

■ ひょっとして、年輩の方々による自家製ですか?? お疲れ様です! あなた方に敬意を表します! アメリカ

■ 動画の4:33 ↓ のところの着水音は、今まで耳にした音の中でも最も印象深い音だったよ。 オーストラリア
0501 Kawanishi-Emily2

■ なぁ、俺は日本語を話せないんだけどよぉ、マジですげー飛行機だと思ったしこれを作るためにすげー頑張ったんだなって事ぐらいはわかるよ。 あんたら、マジすげーよ。 アメリカのモンタナ州からお祝いを言わせてもらうぜ。 +15 アメリカ

■ すごい!!! いいチームワークだし、素晴らしい人達だね。 チリ




二式大艇の非常に大きな模型ラジコンなのですが、
この二式大艇、海外ではEmilyと呼ばれかなり人気があるようです。

非常に大きな模型二式大艇とはいえ、波は模型のサイズに合わせてはくれませんので
かなり難しく高度な離着水であったと言えるでしょう。


また、この模型の元となった二式大艇(二式飛行艇)は当時世界最高の性能を持っていたと言われています。
詳しくはwikipediaにて。

二式大艇のフロートや艇体の美しい曲線は、
長年の経験から試行錯誤を繰り返し、作り上げられたと聞きます。

現在の高性能コンピューターと流体力学を駆使しても
艇体周りの応力などを完全に計算することは不可能であり、
風洞実験を繰り返しながら形が決められてゆくのですが、
開発当時はコンピューターはなく、大規模な風洞もあまりなかったので、
実際に作っては試す事を繰り返し、
艇体周りのデザインは大変に苦労したとのことです。
(ごめんなさい、うろ覚えです)


「川西航空機」九七式飛行艇・二式飛行艇 解説映像


二式大艇は大型高速で充分な防御火器を装備していたため連合国パイロットからフォーミダブル(恐るべき)機体と呼ばれた。 一式陸攻より遥かに危険な相手だったらしいです。 20mm旋回銃5門、7.7mm旋回銃4門もの武装を持っているのでB-25やB-17を追撃して撃墜したという逸話も残っていますw 戦後「詫間31号機」がアメリカに引き取られて性能確認試験が実施され、圧倒的な高性能を発揮し、アメリカ側を驚かせています。  引用元

【太平洋戦争】 アメリカ軍艦載機に撃墜される二式大艇

うう・・・。
1944年以降は、既に有効な編隊を組む事すら難しくなっていた日本軍多発機の中にあって、防御が弱かった一式陸攻などに比べると遥かに連合軍にとって危険な相手だった。このように頑丈な本機であったが、戦況が悪化して制空権が奪われ、敵戦闘機の攻撃が増えると足の遅さに加え重防御も耐え切れず、消耗していった。(Wikipediaよりコピペ)生産数:167機  引用元

ちなみに現在では救難飛行艇として、US-2が活躍しています。
製造しているのは高所作業車やクレーン車を作っている事でも有名であり、
かつて二式大艇を製造していた川西航空機(かわにしこうくうき)・現新明和工業です。

こちらのUS-2は飛行艇としては世界最大で、最高の性能を持つとも言われていて、
周りが海に囲まれた日本ならではの機体として高度に発展してきたようです。

US-2救難飛行艇 捜索救難訓練 携帯用動画

こちらも素晴らしい飛行艇です

このUS-2はインドなどへ輸出されるようで、
波の高い海面にも着水できる世界一の性能は、
周りが海に囲まれている東南アジアなどでも欲しい機体のようで、
非常に注目されているとのことです。

海外でも救難活動などで活躍してほしいところですね。




今回の二式大艇、模型にしては大き過ぎる・・・。
みんなで担いで道路を横断していますが、
結構重そうではあります(笑)

海外でもラジコンを自作する方々はおりますが、
海外のコメントではこの動画のみなさんが年輩の方々というところにも驚きを隠せないようです。

設計図から書き、自宅で自ら制作し、
チームで組上げ、運び、一度だけ飛ばしたという動画ですが、
一人ひとりがプロという部分も尊敬の対象になっているようです。



作り上げたラジコン飛行機が難しい離水を成功させた事にも驚きましたが、
それと同時にこの動画ではお互いを尊敬し、敬う日本人そのものが映っているような気がします。

いくつになっても夢を追いかけ続けるその姿と
共に楽しむ仲間たちに海外でも非常に感銘を受けた方も多いようで、
称賛の声が数多く寄せられています。

ただ一度だけのために努力を惜しまない姿は、国内外を問わず、
これからも多くの人々の心に残り続けることでしょう。
一緒に楽しめる仲間こそ、最高の宝物。
この方々のように、いつまでも輝き続ける大人でありたいものですね。


素晴らしい方々でした、ありがとう!
できればもう一度飛ばしてほしかった(笑)