映画『ラストサムライ』の一場面を見た海外の反応です。
この映画のストーリーを簡単に書きますと、
明治維新直後の日本で政治や軍事の西洋化を強引に推し進めようとし、
前時代的な侍たちを排除しようする政府と、
武士道と「古き良き日本」の伝統を守ろうとする一派が戦うというものです。

あくまでも大ざっぱに言えば西南戦争に構図が似ていますが、基本的にフィクションです。
 この動画はその勝元(渡辺謙)率いる一派がお祭りを楽しんでいる時、
政府の差し向けた忍者軍団が勝元らを暗殺しようとする場面です。

一人白人がいますが、この人はトム・クルーズ演じるアメリカ人将校で、
元々は日本政府に雇われていながら勝元一派に共鳴し、行動を共にしている人物です。

この映画はハリウッド映画にしては日本の時代考証を頑張っていて、
全体的にリアリティがある半面、
実在の忍者とは違う、主に外国人による想像で作られたと思われる
一部のイメージが誇張された姿の忍者軍団が登場するなど、
日本人から見た場合は少々(かなり?)不自然に見えます。
ことが特徴。
それにしては忍者という、
漫画や映画で誇張されたいわば架空の存在が出てくることが少々(かなり?)不自然です。
誤解を招く表現で申し訳ありませんでした、修正させていただきました。
コメント欄にてご指摘くださった方々ありがとうございます!


これについてwikiによれば、監督はじめアメリカ人スタッフの
「間違っているのは解っているが、どうしてもニンジャを撮りたい」
という要望があったと書いてあります。

海外での忍者人気と、その集客のアピール度が分かるエピソードですね。
海外からのコメントでも興味は忍者と侍に集中し、完全に 「忍者・侍論争」 になっています(笑)

どうやら、忍者びいきの人の方が多いようです。


動画



以下、この動画に対する海外の反応


■ 刀を使った闘いなら、侍の方がずっと強いだろ。 アメリカ

■ 「ラストサムライ」っていうタイトルの映画だから、侍が勝っただけだよ。だけど普通は忍者が勝つよ。 オーストラリア

■ 本当は忍者は大したことなくて、サムライはバッタバッタと切り倒すだろうね。 オーストラリア

■ 忍者ってのは変装しただけの侍だよ。だからどっちにしても「侍が勝つ」ということに変わりはない。 オーストラリア

■ 本当の闘いなら、「本当の」ってとこを僕は強調するけどね、忍者は真正面からの攻撃をしない。だから侍に勝つチャンスはないよ。彼らは正面以外からの攻撃には対処できないんだ。+2 オーストラリア

■ 忍者はこの動画のような正面攻撃はリスクが大きいからやらない。敵が寝るまで待って、狭い場所で殺るよ。+2 オーストラリア

■ 俺はいろんな技術を習得してる。体術、手裏剣、剣術、忍び入り、変装術……。 アメリカ

■ 侍と忍者の違いが、この動画で如実に示されているな。侍は日本の戦士文化の王道にいる。忍者はその、カルト・バージョンだ。忍者は暗殺者になるよう訓練される。一対一では戦わない。真夜中、秘かに暗殺をおこなう。侍はもっと誇り高いものだ。もっと公の場で闘い、負けた時は負けを認めるんだ。 シンガポール

■ 忍者にとっては結果が重要。侍にとっては過程が重要。 トルコ

■ 優れた忍者は、闘わない。闘わずに、忍者がそこにいると知られないうちに殺すのが理想だからだ。 アメリカ

■ 忍者と侍は、昼と夜のようなものだ。コインの表と裏だ。そしてどちらも、日本の宝だ。+3 イギリス

 ■ re:侍は日本のもので、忍者は中国のものだろ。クスリでもやってんじゃないのかお前。 アメリカ

  ■ re:違うわ。どっちも日本のもの。侍は武士道を体現し、精神と強さを重視する。忍者は特別な訓練を受け、暗殺、偵察、スパイなどをやる。 アメリカ

■ 侍より忍者の方が好きだな。体術とか。ずっと効率のいい働きをするだろ。 アメリカ

■ この映画は侍を美化している。実際には忍者はもっと落ち着いていて、いい武器を使い、戦術が優れている。侍を皆殺しにしただろうな。+2 アメリカ

■ この場面、50回見た。 アメリカ

■ 忍者ってのはもっと秘かに行動するもんだよ。俺は侍の方が好きだな。 アメリカ

■ ラストサムライは素晴らしい。この映画大好き。 アメリカ

■ この映画、なんで侍ばっかり勝つんだ? まあ最後には、いい奴が勝つのか。 アメリカ

 ■ re:「ラストサムライ」だからな。ラストニンジャじゃない。ところで俺、忍者が闘ってるのを見るのは「ミュータント・タートルズ」以外では初めてだよ。+3 アメリカ

■ 映画『ラストサムライ』を象徴するシーンだ。精神力があり、技術があり、規律のとれた侍には忍者は勝てないんだ。 国籍不明

■ 俺の知る限りでは、忍者は闘いよりスパイの方が得意だったはず。だからこれは特殊な忍者かな。 国籍不明

■ ニンジャとかいう誇りのない、薄汚い殺し屋は嫌いだ。侍はかっこいい。 ニュージーランド

 ■ re:お前は無知だからそんなことを思う。お前の言う「誇り」が闘いにおいて何を意味するか分かるか?殺されるということだ。忍者最高。 国籍不明

■ 忍者最強。忍者>all イギリス

■ 世界最高の映画の一つ。傑作だ。この場面はなかでも、素晴らしい戦闘シーンだ。侍、忍者とスパルタンが史上最高の戦士たちだ。 アルゼンチン

■ 侍の方が忍者より強いよ。 アメリカ

■ 忍者と侍は、まったく違うものだ。侍は戦闘を行うもので、忍者は暗殺をやる。言ってみれば、CIAと海兵隊、FBIと機動隊のようなものだ。 アメリカ

■ 結局、忍者が勝つんじゃないか。+3 アメリカ

■ 忍者は誰でも神みたいなもんで、1億人の敵を相手にしても負けない、みたいなアホな事を考えてる奴がいるなあ。 スイス

■ スパルタンと侍はどっちが強い? アメリカ

 ■ re:侍は一対一でも強いが、スパルタンは集団で闘うからなあ。古代ギリシャの戦争は、数が物を言った。日本の昔の戦争は、一対一で闘うこともよくあったらしいぞ。 カナダ


■ この映画は史実と違うな。忍者は正面から闘わない。攻撃して、逃げる。作戦が失敗したら逃げて、次のプランを考えるはずだ。 アメリカ

■ 侍と忍者、どっちが強いかなんていいから、トム・クルーズを叩こうぜ。日本に行ってたった3ヶ月でソード・マスターになってるんだぜ?どう考えてもおかしいだろ。 カナダ


■ ハハハ。ここ、どんだけ侍と忍者の専門家がいるんだよ。すげえな。 アメリカ
(ここまでプロのお仕事です)



海外のコメントを見ると、忍者とサムライ、どちらも大人気のようです(笑)

忍者といってもいろいろあるようですが、
忍者について、詳しくは以下にて。

伊賀流

甲賀流

海外のコメントでも議論されている侍と忍者の違いですが、
忍者は暗殺者や殺し屋、スパイ、冷酷、のように、
サムライは戦闘のプロ、忠義、熱い、などのように思われている場合が多いように感じます
(どちらも海外の反応から判断した管理人の偏った主観です)

忍者と侍、その目的の種類にもよるかと思いますが、
目的を遂行するための手段が少し違うだけであり、どちらも主君に忠誠を誓い、
任務のためには死を恐れないという部分は共通するのではないでしょうか。


Ninja Demonstration at Iga 伊賀 忍者   携帯用動画

効果音がちょっとアレですが見ているうちに慣れます、たぶん(笑)
手裏剣と鎌の威力が凄まじい・・・。
外国人が夢中になるのも分かる気がしますね。

手裏剣と言ってもいろいろあるようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%8B%E8%A3%8F%E5%89%A3

甲野善紀:手裏剣 

手裏剣の投てき技術について詳しく説明されています

難しすぎる手裏剣術  携帯用動画

動きが無駄だろw というコメントあり(笑)

忍者と言えば忍者屋敷かと ↓
Iga-ryu Ninja House and Ninja Show 伊賀流忍者博物館   携帯用動画

先人たちの生き延びるための知恵が凄まじい!

ここで紹介された動画はあくまで見世物的なものが多いのですが、
実際に存在する忍者屋敷やその他の文化などを見ると、忍者や侍に限らず、
日本では古くからひとつの事を突き詰め、昇華してきたかが分かる気がします。

世代を超え磨き続けられた文化がたくさん育ち、
それらの奥深さゆえ現在も人々を魅了しているのかも知れません。


侍の意味を 「戦う者」 と考えている外国人も多くいるようですが、
日本では 「従う者」 「仕える者」 の意味が大きいらしく、昔から忠義と信条、信頼や和というような、
ひと言では言い表せない日本人ならではの深い考え方が反映されているようで面白いですね。

なかには外国人の方が忍術を学ぶ忍者スクール?のようなものも海外に存在するようですが、
侍や忍者に対する海外の反応を見てみると、その強さが主な話題になるようです。


日本人から見た場合の侍と忍者は、表向きな格好や強さだけでなく、
修練や厳しい修行など、主に内面にあるものが大切だと捉えられると思います。

我慢や忍耐を美徳とし、日々の小さな積み重ねが後の強さになる。
その方針は良い部分と悪い部分が当然ありますが、
個よりも和を重んじる国民性だからこそ、
他の国とは違う独創的な文化が現在も次々と生み出されているのかも知れません。


おまけ ↓

海外のおかしいサムライ・ニンジャCM 詰め合わせ  携帯用動画

(音が大きいです)
サムライに対する海外のイメージって・・・。


海外でも予想以上に有名なサムライと忍者。
まずは分かりやすいところが人気なのでしょうか。

内面が大事と思いますが、海外に広がった多くの日本文化も
最初は表面的な部分から模範されて広がっていったものも多いので
(現在も多くが表面的なものも多いし)
やっぱり、格好から入るのも悪くないかも知れません。


今回のラストサムライの動画に対する海外反応を見る限り、
各自、自分の求める忍者とサムライの理想像が
心の中でしっかりと固まっているような気がしますね(笑)