今回は、2012年9月に台風17号の直撃を受けた沖縄の映像を見た海外の反応です。

2012年に発生した台風17号は、気象観測史上でも極めて強力・大型の台風のひとつ。
最も成長した時には最大風速55メートル、最大瞬間風速80メートルまで達しました。

アメリカでも巨大なハリケーンによって大きな被害が出ていますが、
日本も台風が多くたびたび災害につながっていました。

特に沖縄は日本では台風の訪れることの最も多い地域であり、
しかも来るのは勢力が衰える前の強力な台風です。
この動画の台風は9月29日に沖縄本島に上陸。
那覇市で最大瞬間風速61.2メートルを観測しました。

台風はその後本州を通過。沖縄で死者1人、全国で多数の怪我人を発生させるなど、
自然の猛威をまざまざと見せつけていたのが印象的です。
この動画はニュース映像ではなく住民の視点から撮っているだけに、
台風の怖さが実感として迫ってきます。

それでは海外の反応を見てみましょう。


動画  携帯用動画
台風17号沖縄を直撃 Typhoon Jelawat Slams Okinawa


以下、この動画に対する海外の反応


■ うわああ!猛烈だな!今まで見たなかでも一番恐ろしい映像の一つだよ。 イタリア

■ 怖いな……何という強風だ。アップ主の受けた被害が少ないことを祈ります。 フィリピン

■ あれだけの強風にしては、被害が少ないんじゃないか。 アメリカ

 ■ re:そりゃこんな日に、好きこのんで外出する人間はいないからだろ。 アメリカ

  ■ re:沖縄の街は強風に備えて作られている。ひっくり返った車、トラックを見たよ。倒れた標識、木々もね。 アメリカ

■ うう……。この台風、愛知県にも来るかな。みんなは、愛知行きの飛行機をキャンセルした方がいいと言ってくるんだけど。 アメリカ

■ ものすごい強風下ですね。今までで一番きつい撮影のひとつだったんじゃないですか? フィリピン

■ すごい動画!また沖縄史上でも有数のモンスターが暴れた。 メキシコ

■ 友人や兄弟が沖縄にいる。今のところ無事ということで、とりあえずよかった。 アメリカ

■ 怪我人は100人以下、重傷者もいないということで、良かった。+3 アメリカ

 ■ re:いや、3人死者が出たという報道があるぞ。 アメリカ

  ■ re:米軍の座間基地もかなり被害を受けただろうな。 アメリカ

■ あんな強風のなか車を走らせてる奴は、勇気があるな。+17 アメリカ

 ■ re:勇気?ただの馬鹿だろ。 アメリカ

  ■ re:まったくだ。何かが車にぶつかって壊れたらどうする。大馬鹿だね。 アメリカ

   ■ re:その通り。風は本当にすごくて家の壁を揺らしているような時に、バイクが走ってるのが聞こえた。 アメリカ

■ 豚は生き残った!もうベーコン不足は生じないね! フランス

■ ""No for? broadcast""って? マレーシア

 ■ re:この動画をテレビ局が使うのを、許可しないということです。+3 イギリス

■ こういう歴史的にもまれな強風を見たのは、初めてです。 マレーシア

■ 車を走らせてるドライバーも台風みたいなもんで、猛烈だな。 イギリス

■ 日本にあまり被害が出ませんように。 タイ

■ 危険すぎるw 国籍不明

■ すごい映像ですね。アップ主は大震災と津波の映像も撮ったと聞いてます。 アメリカ

■ 大変な撮影だったでしょうね。ガラスが割れる音がいたるところでするのを聞きながら撮るのは、勇気がいったことだと思います。 アメリカ

■ カメラワークがいいね。 国籍不明

■ 「気象兵器」が稼働中だな カザフスタン

■ 勇気あるねーw 国籍不明
(ここまでプロのお仕事)


動画を見るとものすごい勢いの暴風に驚かされますが、
海外のコメントを見ると動画の暴風雨もさることながら、
その中を走る自動車に驚く方もいたようです(笑)

海外でもハリケーンなどがありますが、
日本では古くから台風による被害に悩まされてきました。
日本における記録的な台風

そのため、建物を風から守るために防風林などが発達し、
建物自体も工夫され、屋根を押さえるために屋根瓦が古くから愛されてきたり
台風に備えた建物など、日本独特の建築文化や様式が形作られてきました。

このように災害に対して昔から備えてきた日本ですが、
近代に入り台風による被害を抑えてきたもののひとつとして、
気象衛星は外せないものでしょう。

日本では気象衛星による観測が行なわれるまでは
旧日本海軍の艦船を改造した定点観測船などにより
台風などの観測が行なわれていました。(経費の大半はアメリカが負担)
定点観測船による観測は熾烈を極め、非常に大変だったそうです。

唯一残っていた海防艦・定点観測船 「こじま」 
1998年1月までこのあたりに 「海洋公民館」 として置かれていました ↓

大きな地図で見る



そして、日本の気象衛星と言えば「ひまわり」でしょう。
現在でも気象衛星を運用している国は世界でも少ないため、
東アジア、東南アジア、太平洋諸国、オセアニアなど、
日本のひまわりから送られてくる気象データなどを利用している国々も多々あります。

気象情報は船舶や航空機、鉄道などが安全に航行するのに必要なだけでなく、
軍事にも密接に関わっている部分でもあります。

いつも当たり前に見慣れているので気が付きづらいのですが、気象情報や天気予報は
近隣国の軍事動向を予測するためにも欠かせないものなんですね。
つい最近でも北朝鮮のミサイル発射予告(威嚇?)がありましたが、
それらの発射日時などをある程度予測するのには現地の天候などが必須になってきます。

ひまわりに搭載されている赤外線センサーは軍用ミサイルなどでも核心技術のひとつであり、
アメリカレイセオン社製のセンサーを搭載しているとのことですが、
色々な面を考慮して多少高くても国産センサーを搭載したいところですね。


2012年6月の天気図と気象衛星・レーダー画像を繋げてみました  携帯用動画

地球の満ち欠けと海に反射する太陽が美しい・・・。
過去何十年にわたって蓄積されたデータは日本の大きな強みになっています。


世界的に見ても素晴らしい成果を残す 「ひまわり」 ですが、
ここまでの道のりは決して平坦だったわけではありませんでした。
1999年11月15日のH-Ⅱロケット8号機が打ち上げ失敗に終わってしまい、
この事故で後継機をすぐに打ち上げる事ができなくなりました。

もうすぐ引退を迎えるはずだったひまわり5号はできる限り観測を続ける必要に迫られ、
既に引退していたひまわり4号が5号の助けに回りましたが、1999年に力尽きてしまいます。

ひまわり5号は4号がいなくなってから4年間独りで頑張ってきましたが、
2003年になってアメリカの 「ゴーズ9号」 が代打として来てくれました。
ですが、この 「ゴーズ9号」 も不具合を抱えていたので、
ひまわり5号はすぐには引退できなかったんですね。


これらの衛星を失ってしまうと気象観測レベルは30年前に後退してしまうと言われるほどでした。
この間もひまわり5号は延命措置をとりながら運用していたので、
一刻も早く後継機の打ち上げが必要でした。

2003年11月29日、待ちに待った後継機打ち上げの時がやってきました。
前回の失敗であるH-Ⅱロケットを何度も見直し、安全性を飛躍的に高めたはずでした。
しかしあろうことか、これも打ち上げ失敗してしまいます。

今回のH-ⅡAロケット6号機の打ち上げ失敗は
ひまわりの後継機とロケット、そして世間からの信頼を同時に失ってしまう大きな痛手でした。

この事故でロケットの打ち上げ自体が凍結されるなか、
ひまわり5号は懸命に頑張り続け、
2005年2月26日、ようやく後継機であるひまわり6号の打ち上げが成功し、
その5ヶ月後、独りで頑張ってきたひまわり5号はようやく引退することができました。
(一部「現代萌衛星図鑑・三才ブックス」より要約)


その後、日本の宇宙開発技術は怒涛の成長を見せ、
はやぶさ・イカロスなどを含む数多くの衛星を打ち上げるなど現在に至りますが、
以前から関係者の方々の地道な積み重ねと大変な努力があったからこそと言えます。

ちなみにはやぶさを打ち上げた国産固体燃料ロケットであるM-Vロケット
大きさと性能は西欧の大陸間弾道弾に匹敵し、
海外諸国が恐れる技術のひとつとなっています
(兵器ではありませんし、量産品ではありませんが)

奇跡の建造 種子島宇宙センターの挑戦 1


奇跡の建造 種子島宇宙センターの挑戦 2
 
↑ 日本の宇宙開発技術は他の国でもしっかりと評価されているようです。

日本はこれまでに得た経験と技術力でこれからも国際社会へ貢献することでしょう ↓
未来への挑戦~日本初 有人宇宙施設「きぼう」開発物語~  携帯用動画



ひまわり8号と9号についてはこちら(pdf)


今回は台風関連として、台風を早期発見し
進路を予想するために必須の 「気象衛星」 について紹介させていただきました。
JAPANも大変良いのですが、個人的にはロケットに書いてあるNIPPONの文字も
日出ずる国が感じられて好きですね。

気象衛星ひまわりというネーミングも日本的で素晴らしいと思います。
花言葉は 「あなただけを見つめます」 と書いてありました。
現在運用中のひまわり6号・7号はもちろんのこと、
力尽きた過去の「ひまわり」たちも衛星の墓場軌道から今も見ているのかも知れません。


台風3号が近づいていたので今回は台風に対する海外の反応を見てみましたが、
今回の動画でも日本を心配して下さる海外の方々に感謝いたします。

肝心の台風3号は南のほうへ逸れたようです。
まあ、被害がなくてなによりですが、
台風がまったく来ないと水不足になるので来るなとは言えないんですよね(笑)